荏胡麻(えごま)のひみつ、その力


ポイント
・荏胡麻の成分「アルファ-リノレイン酸」の効能
・アレルギー体質改善効果
・ダイエット効果
・欧米型がん発症率の低減

荏胡麻の成分「アルファ-リノレイン酸」の効能

荏胡麻はしそ科の植物です。古くは縄文時代から日本で栽培されてきた歴史があり、 日本人の健康を支えてきたオメガ3系の必須脂肪酸の1種である「アルファ-リノレイン酸」がたっぷりと含まれています。

日本人は、野菜や魚を中心とした食習慣を長い歴史として持っていた民族です。 しかし戦後、日本人の食べ物は大きく欧米化しました。

人間が食べ物から取らなければならない油「必須脂肪酸」にはリノール酸と「アルファ-リノレイン酸」があります。 現在の欧米型の食物ではリノール酸がたくさんとられ、魚や野菜に含まれる「アルファ-リノレイン酸」が大変不足しているのです。

最近の研究では、このリノール酸と「アルファ-リノレイン酸」のバランスが崩れたことが、 アレルギー疾患やアルツハイマー、生活習慣病の原因の一つであることが分かりました。

「アルファ-リノレン酸」は、体内で次の成分に変化します。

・EPA(エイコサペンタエン酸)
・DHA(ドコサヘキサエン酸)

これらの2つの成分がもたらす主な作用は以下の通りです。

①動脈硬化予防作用
②不整脈予防作用
③視力向上、痴呆の予防作用
④中性脂肪低減作用
⑤血中コレステロール低減作用
⑥血圧低下作用
⑦精神安定作用
⑧記憶学習能力向上作用
⑨抗アレルギー、抗炎症作用
⑩抗腫瘍作用 n-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸の摂取比率改善で『ガンの予防』
⑪ダイエット効果

私たちの荏胡麻油には、「アルファ-リノレン酸」が61%も含まれています。 荏胡麻はカルシウムやミネラルも豊富で完全食品とも言われています。 より良い健康のために、荏胡麻で脂肪酸バランスを整えましょう。





アレルギー体質改善効果

食文化の変化により多くとられがちなリノール酸は、脳、心臓血管系疾患、アレルギー疾患の危険因子でもあります。 リノール酸は、代謝により体内で肉類に多い「アラキドン酸」に変化します。 「アラキドン酸」は、アレルギーを起こす活性因子の一つであり、さらに生理活性物質であるプロスタグランジンE2に変換され、 血小板の粘性を高める作用や、自己免疫疾患(アレルギー)を起こす原因となります。

図2の脂肪酸組成表からも分かるように、リノール酸が多く含まれる食材は、 油脂類(紅花油・サンフラワー/ひまわり油・コーン油・大豆油・ゴマ油などの多くの家庭用植物油)、 その他植物性マーガリン・植物性ショートニング、ドレッシング・マヨネーズ・スナック菓子などです。
リノール酸対策として、起炎物質を抑制しアレルギー反応を起きにくくするアルファ-リノレイン酸の摂取が推奨されるようになりましたが、 例えば青魚などは、アラキドン酸やヒスチジンなどのアレルギーに好ましくない活性因子も含まれているので、魚だけに頼る食生活は強く推奨できせん。 これに対してシソ科の荏胡麻は、アルファ-リノレイン酸を60%以上含有し(図2)無理なく摂取できます。 荏胡麻には、アレルギー体質改善の効果が期待されています。


[ 図2 脂肪酸の分類 ]



ダイエット効果

シソ科の植物(荏胡麻)に含まれる「ロズマリン酸」というポリフェノールにはダイエット効果があります。 人が摂取した炭水化物は、良く知られるようにブドウ糖へと分解されますが、体の中で使われずに余ったブドウ糖は、 やがて中性脂肪へと変化して、体に蓄積されて肥満につながります。 荏胡麻の実に豊富に含まれる「ロズマリン酸」は、炭水化物からブドウ糖に変化する過程において必要な、 小腸の粘膜から分泌される消化酵素「マルターゼ」を抑える機能があり、 その結果ブドウ糖に変化できなかった部分が蓄えられずに、麦芽糖としてそのまま体外に排泄されます。

この効果は血糖値の上昇をも抑えることができ、糖尿病の予防効果にもつながります。 血糖値の上昇が抑えられるということはインシュリンの分泌が抑えられるということでもあり、インシュリンが抑えられるということは、 余った糖分が脂肪に変わりにくいということになりますので、より高いダイエット効果が期待できる訳です。

荏胡麻の実には、この「ロズマリン酸」が豊富に含まれています。 またアルファ-リノレン酸にも、余分な油を分解して脂肪が体にたまりにくくする働きがあるといわれています。 私たちの体を構成する細胞の中には、『ペルオキシソーム』と呼ばれる脂肪を燃焼させる場所がありますが、 アルファ-リノレン酸は、このペルオキシソームに働きかけ、脂肪の燃焼メカニズムを補助するからです。 総じて、荏胡麻には他にはないダイエット効果が期待されています。



欧米型がん発症率の低減

近年多くの研究の結果、ガン発症がリノール酸の摂取量に比例して増大していくことが認められています。 リノール酸を摂りすぎると、体内がアラキドン酸で飽和され、アラキドン酸由来のエイコサノイドが過剰に産生されやすくなります。 エイコサノイドの産生過剰は、多くの慢性炎症性疾患の悪化や発症率の増加の原因となり、 さらには肺癌、乳癌、大腸癌、前立腺癌、膵臓癌などの欧米型癌発症率の増加を促す事が分かり始めました。

またこの仕組みは、アトピー性皮膚炎や花粉症の発症にも関与すると考えられています。 一方、荏胡麻の実に豊富に含まれる「アルファ-リノレイン酸」は、リノール酸の働きを競争的に抑制することが分かっています。 荏胡麻には、がん発症率の低減の効果も期待されています。





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